コロナビジネス?コロナ感染状況 丸わかりサイト発見

コロナショック
3D render of a Corona virus cell on a grunge background

ちょっと前だが、ポーランドのCOVID-19に関する様々なデータが掲載されているサイトを見つけた。

このサイト、いろんな情報がコンパクトにまとまっていて便利。
ポーランド版ほど細かくはないが、世界のデータもあり。
FacebookなどのSMSにチャートをシェアできるボタンも用意されているし、ブログなどにも貼り付けやすいようにチャートのHTMLコードも公開されているなど、なかなか細かい。

がしかし、一見、公的機関のサイトのように見えるのだが、
Googleアドセンスが貼ってある🤣。

政府が運営しているサイトにアドセンスは貼らないよね…

政府機関が運営するサイトは「gov」という文字が入るはずだが、それもない。

しかも、どこを探してもサイトの運営者の情報がない。コンタクト先としてメールアドレスが表記されてるだけ。

どうも個人が運営していると思われる。
(数人で運営してる可能性はあるが)

データのリソースは保健省や各県などが発表する公式データ。
つまりタダで手に入れられる。

いつ開設したのかはわからないが、
Facebookのシェアが2.9Kと表示されていることからして、アドセンスで結構な収入を獲得しているはずだ。
なかなか商魂たくましい。

サイトのタイトルはKoronawirus w Polsceとなっているが、URLに使われているのは「koronawirusunas」。

調べてみると、これとは別にKoronawirus w Polsceというサイト&Facebook ページがある。
こちらのサイトには作成者の名前が記載されており、ご丁寧にLinkedInまで貼ってある。
「お仕事のご用命はこちらに…」ということか?

この作者、保健省のFacebookページの投稿にコメントする形で、盛んに自分のサイトの宣伝をしている。
やっぱり商魂たくましい。

このFacebookページの開設日は3月3日。
ひな祭り?

というのはただの偶然だろうが、まだポーランドでは「対岸の火事」とのんびりしていたころだが、この作者は早くから着目していたことになる。

「koronawirusunas」のサイトはそれより後に作ったのでドメインが取れなかったのだろう。

本家(?)Koronawirus w Polsce はPCでも見れるが、基本的にはスマホ用に設計されているようだ。

PCで見るなら「koronawirusunas」の方が見やすいように思う。
「コロナビジネス?」と思うと、若干すっきりしない気もするが
ポーランドのコロナ情報を知るには便利ではあるので
気になる項目をいくつかピックアップしてみる。

ポーランド語のサイトなので、Google翻訳などで英語に変換するとわかりやすい。

◆移動傾向

アップルが収集、公開しているモビリティ―データをを基に作成されたチャート。

出典:https://koronawirusunas.pl/
*Google翻訳で英語に変換。元データはポーランド語

「徒歩(水色)」「乗り物(青)」別に人々の動きをトレース。赤は新規感染者数。

国境閉鎖、外出制限、規制緩和が行われた月日も表記されている。これはコロナに関する主要な出来事があった日に、人々はどういう行動をしたのかを参照するためのもの、だとは思うのだが、一連の施策がずらっと並んでいると、ゴールが大統領選で、様々な規制や緩和はそれに向けてスケジュールされたように見えてしまう…

これを見ると「経済の再生」第一弾は4月20日。前日の4月19日は当時の1日の感染者数の最大値を更新。決してよいタイミングとは思えないのだが??
後にずらすと当初予定されていた5月10日の大統領選に支障が出るからとか??
(結局、この日には選挙は行われなかった)

しかし、アップルがこのようなモビリティデータを公開しているとは知らなかった。ポーランドだけではなく世界の主要都市のデータが公開されている。
個人情報は公開されていないとはいえ、行動も筒抜けということか。。。
https://www.apple.com/covid19/mobility

◆各県の感染状況

出典:https://koronawirusunas.pl/

日本でいうところの県ごとの感染状況。シロンスク地方が圧倒的に多いのは、この地方にある炭鉱でクラスターが発生したから。
2番目に多いのはワルシャワのあるMazowieckie(マゾヴィエツキェ)。
この表を見る限りでは、地方ではまだそれほど蔓延していないようだが、夏休みでワルシャワから地方に行く人が増えるとどうなるか?
地方での感染者数が増え始めたらヤバイ兆候かも?

◆1日あたりの検査数

コロナ対策の王道は、早めに人の移動を抑制し、PCR検査を徹底して現状を把握する、ということのようだが、ポーランドは国境閉鎖など移動制限は早かったものの、検査数は抑えられてきた。しかしこのグラフを見ると、5月に入ったあたりから検査が増えている。

あれ、いつの間にか検査体制拡充してる?
7月11日の検査数が急増しているのはもしかして、大統領選の選挙管理人に検査を実施したのだろうか?

赤い点線は新規感染者数。これも合わせて見ると、
6月の半ば過ぎあたりから検査数のわりに新規感染者数が増えていない。
感染者数が減少傾向にあるとの政府のアナウンスは、ちょっと疑わしいと思っていたのだが、このチャートを見る限りでは納得できる。

保健省がFacebookページ
「ポーランドのPCR テスト件数はヨーロッパで5番目に多い」
という投稿をしたことがあったが、これに対し
「人口100万人当たりの検査数は32番目」
「政府は私たちのことをバカと思ってる」
などと叩かれていた。

検査数が増えていることを知らせたいなら
「当初は医療崩壊を防ぐために検査数を抑えていましたが、
(大統領選への影響を考え、感染者数を少なめに見せかけたかった、
なんて事情がもしあったとしても、そこはとりあえず黙っておく)
現在は検査体制を整え、一日あたりの検査数は大幅に増えています。
さらに6月半ば過ぎあたりから、検査数のわりに新規感染者数は減少傾向にあります」

などと言えば、もっと共感してもらえただろうに…

PRの仕方、もうちょっと考えればよいのになぁと思う。

*アイキャッチ画像の出典Kjpargeter – jp.freepik.com によって作成された medical 写真
 


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