酸味が味のアクセントになっているスープŻurek(ジュレック)。酸味のもととなっているのはライ麦を発酵させて作るZakwas。発酵食品を使ったスープということもあり、ポーランド版みそ汁などと評されることもある。
日本に住んでいた時から何度も作った料理であるが、最近ようやく、安定的に納得できる味に作れるようになってきた。
腕が上がったのか、というとそうではない。
なんのことはない、ジュレックを作るのに欠かせないおいしいソーセージを見つけたのである。
ポーランド料理は各家庭ごとに異なるレシピが存在する、
と言っても過言ではないくらい作り方にバリエーションがある。
もちろんジュレックもいろんなレシピがあるが、ヴィーガン仕様でなければKiełbasa(キェウバサ=ソーセージ)を使うのはほぼ共通。
私はBiała kiełbasa(生ソーセージ)とスモークしたKiełbasaの両方を使うが
Kiełbasaはジュレックの味をかなり左右する。
足繁く通うHala Mirowskaには肉屋が何軒か入っているが、ある日、そのうちの一軒で買ったKiełbasaでジュレックを作ったら、なかなかに満足のいく味となった。
ゆでると油がギトギトに浮かんでくるBiała kiełbasaが多いのだが、その店のは脂が少なめ。おかげで旨味はあるけどさっぱり系の私好みのジュレックに仕上がった。
ポーランド料理は全般的に見た目が地味なものが多い。ジュレックも然り。
シンプルな白の器に盛ると色味に乏しく、どうにもインスタ映えしない。
イースターの時期だと「Chleb na żurku (ジュレックの器用のパン)」がスーパーでも売られているので、これに盛り付けると見栄えがぐっとアップ。
が、これ、イースターの時期以外はあまり見かけない。
まあ、丸型のパンをくり抜けばよいだけのような気もするが。
ふと思い立って、日本から持ってきた一人用の土鍋に盛り付けてみると、なかなかいい感じである。
日本に住んでいた時、何度もジュレックを作ったことがあるが、どうもイマイチ。
やはりソーセージが大きな要因であるようだ。
ブラジル食材店でブラジリアン生ソーセージを入手し、ジュレックにしてみたことがあるが、これは脂分が多すぎて合わなかった。
日本で作るなら、やや粗びきでスモークのきいたソーセージが比較的おいしくできるように思う。
そして隠し味に切り干し大根を入れてみたら意外とイケた。
日本でならば簡単に買えるので、コクと風味を増したい場合はお試しあれ。