2020年のヨーロッパの大晦日

Life

欧米の多くの国ではクリスマスの方が重要で、年末年始は日本ほどの特別感はない。
ポーランドも1月1日は祝日だが1月2日からは通常通り。
例年であれば大晦日の夜はパーティーでどんちゃん騒ぎをする人も多いが、2020年は31日の19時から翌朝6時までは原則外出禁止となった。

いつもなら、年末のワルシャワではPlac BANKOWYに特設会場が設置され、大がかりな年越しコンサートが開催されるのだが、さすがに2020年は行われなかった。
そのぶんかなりの経費が浮いたたのではなかろうか?
などと余計なことも考えてしまった。

コンサートもないし、外出禁止令も出されていることだし、大晦日はみんな自宅でおとなしく過ごすのだろう、
と思っていたのだが、
そんなことはなかったようだ。

19時前に集まって、6時以降に解散するというお泊りパーティーを開催する人も少なからずいたようだ。
私も誘われ、正直ちょっと魅かれるものはあったが、リスクを考えると無邪気に「行く」という気にはなれなかった。
パーティーに行ってしまえば、コロナのことなど忘れて会話や飲食を楽しんでしまうことなど目に見えている。どこかの政治家みたいに「飲食するその時だけマスクを外して」なんて非現実的だ。

さらに、例年だとカウントダウンに合わせて街のいたるところで花火があがる。
多くは個人が打ち上げている。さすがに今年はなかったが、この時期にはスーパーに特設花火コーナーが設けられ、ごっそり買い込む人も珍しくない。

カウントダウンの時間帯は外出禁止の時間帯と重なるので、当然花火はナシだろう、
と思っていたが、そんなことはなかった。

カウントダウンの少し前から、いたるところから花火の音がバンバン聞こえてくる。
私が住むアパートの入り口付近からも花火があがる。
そんなところで打ち上げたら危なくないか?と危惧するくらい建物に近い。
どうやら、取り締まりの警官に見つかりそうになったらダッシュで家の中に逃げ込もうという作戦のようだ。

もちろん、市が打ち上げるものはなかったし、例年通りというほどではなかったが
結構な数の花火が打ち上げられたようだ。

後日、ポーランド人の友人に
「外出禁止令が出されてから花火はナシかと思ってたけど、そんなことはなかったね」
と言うと
「そうだね。ポーランド人がおとなしくルールに従うわけはないね」と言う。

ポーランド人は真面目な人が多い。
が、ルールを押し付けられると反発する。
そのあたりは日本人の真面目さとは在り方がちょっと異なる。
規制の穴のようなものを見つけて、うまくそこを突いてくる。
実は私もそういうのはわりと得意。
ポーランド人と気が合う理由の一つかも。

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