おにぎりビジネスのポテンシャル

Life

ダイヤモンドオンラインに「日本愛」をビジネスにしている人たちの話を書いた。
その記事に登場するおにぎり屋のKasiaは、私が「おにぎりピクニックイベント」なるものを開催した縁で知り合った。2018年のことだ。
(このトピックのアイキャッチ画像に使っているのは、おにぎりピクニック用に私が作ったもの)

ワルシャワ南部のWilanów(ヴィラヌフ)に店舗をオープンしたばかりのころは、映画「かもめ食堂」よろしく、客が一人も来ない日もあったという。
それが今や1日200~300個を売り上げる人気店に。

人気を博す理由の一つは、記事にも書いたが「日本っぽさ」と「ポーランド人の好み」のバランス感覚が絶妙だから。
また、ブレイクのきっかけとなったのは著名ブロガーなどがこぞって取り上げたことが大きい。
ポーランドはマスメディアのブランド力がイマイチな一方、個人が発信するメディア、特にブログとYoutubeが力を持っているように思う。このあたりの話は別の機会に掘り下げたい。

Niigata Onigiriは平均すると1日約250個を販売するというが、営業時間は12~18時なので、6時間でこの数を売り上げているのである。ということは平均すると1時間あたり41.7個。
なかなかの売れ行きだ。
一人当たり何個くらい買うものなのだろう?

と思っていたら、お得意さんらしき人がNiigata OnigiriのFacebookに自分が注文した画面を投稿していた。
その人、なんとおにぎりを一度に12個も購入していた。
ちなみにKasiaのおにぎりは、日本のコンビニおにぎりなどと比べるとかなりデカい。
このおにぎりを12個というのはかなりのボリューム感がある。

そういえばポーランド人は1回あたりに買う量が多い。
脂の木曜日のポンチュキも、一人暮らしの人でも10個買うのは珍しくない。むしろフツー。

日本人的にはその日に食べる分だけ買い、無くなったらまた買いに行く。
その方がいつも新鮮なものを食べることができる、という感覚なのだが、ポーランド人はそういうチマチマした買い方はあまりしない。「買える時にまとめて買う」のが一般的なようだ。

いっぱい買うということは客単価が上がることになる。
ポーランド人、いい客だ。

ポーランド人に「どうして一度に大量に買うのか?」と尋ねたらポカンとされたことがある。
彼らにとってはその量が普通なので、大量だという感覚がないようだ。
これはまあ習慣の違いか。

おにぎりの話に戻る。

さすがに12個も買う人はそれほど多くはないかもしれないが、1人平均5個くらいは買いそうな気がする。
とはいえこのあたりは私の想像なので、機会があればKasiaに1人あたりの平均購入個数を聞いてみたい。

ちなみに、Niigata OnigiriのFacebookに投稿した人は、おにぎり12個+ドリンクや配達料を合わせると163ズロチも支払っている。1ズロチ28円で計算すると4564円。
おにぎりに5000円!

Kasiaのおにぎりは本当においしい。
が、しかし「おにぎりに5000円は使わないなー」というのが大方の日本人の感覚でなないだろうか。
家でも簡単に作れるし、日本なら1個100円くらいで買える食べ物というイメージがある。

ポーランド人にはそういうイメージはないから(そもそもおにぎりの認知度がまだ低い)、気前よく5000円も費やしてくれる顧客もいるのだろう。

ところで、「外国人にはコメの味はわからない」と思い込んでる日本人は少なくないが、本当にそうなのだろうか?
Kasiaがこんなエピソードを話してくれた。
Niigata Onigiriでいつも使っている米が予定通りに入荷されず、やむなく数日だけ別の米を使ったことがあった。その米はワルシャワの有名寿司店も使用する高品質の米だったが、やはり味が違う。「おにぎりにはいつも使っている米じゃないとだめだ」とKasiaもスタッフも思ったそうだ。しかもお得意さんからも「いつもと味が違わない?」と指摘されたとか。

日本人じゃなくても、食べ慣れていればコメの味はわかるのである。
逆に、パックのご飯しか食べてない日本人の方が味覚ヤバそうな気がする。

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