ポーランドの夏の定番料理といえるのがChłodnik(フゥォドニク)。
家庭でもよく作るし、カフェやレストランのメニューにも登場する。
私は気温が連日25度以上になってくると、自然とこれが食べたくなる。
スープに分類されるようだが、”ヨーグルト風味の飲むサラダ”といった方が近いように思う。
味のベースとなるのはヨーグルトだが、ポーランドではjogurt(ヨーグルト)ではなく、Kefir(ケフィル)やZsiadłe mleko(ヂシャドゥエ ムレコ/ サワーミルク)、Maślanka(マシランカ/バターミルク)を使う人もいる。これらは使用する菌や製法が違うらしく、風味もやや異なる。私はZsiadłe mlekoを使うのが好みだ。
日本に住んでいた時は、自家製のカスピ海ヨーグルトで作っていた。
Chłodnikに欠かせない野菜はBotwina(Botwinka)。日本ではビーツリーフなどと呼ばれる。ポーランドではどこでも売っている野菜であるが、日本ではちょっと手に入りにくい。もし入手できなければ普通のビーツで作ってもよい。ポーランド料理は基本的に家庭料理だ。ありもので作ればよいと思う。
日本で作る場合、ちょっと注意した方がよいのはディルの量。ポーランド語ではKoperekという。ポーランドのKoperekは、日本で売られているものよりもう少し野菜っぽい。日本で売られているディルの方がツンとくるようなハーブの香りが強い。Chłodnikにはかなりの量のKoperekを入れるが、日本のディルを同じくらい投入するとハーブの香りがきつすぎて、ちょっとクセのある風味になってしまう可能性あり。
<材料 約2人前>
プレーンヨーグルト 300cc
ビーツリーフ 1束
キュウリ 1本
レモン汁 小さじ1
ニンニク 一片
フレッシュ・ディル 適量
塩 適量
ゆで卵 1個
<作り方>
①ビーツリーフを塩ゆでする。水量はビーツリーフがかぶるくらい。根っこの部分は皮をむいてゆでる。
②ゆであがったらレモン汁を入れ、ビーツリーフは取り出して水分を軽く絞り細かく刻む(根っこの部分も)。ゆで汁は捨てずに冷ましておく
*細かく刻んでからゆでてもOK。
③キュウリをダイス状に切り、軽く塩を振る。水分が出たら軽く絞る。
④プレーンヨーグルトにキュウリ、ビーツ、すりおろしたニンニク、冷めたゆで汁、細かく刻んだディルを加え、塩で味を調える。好みでレモン汁を加えてもよい。
どの程度の濃度にするかは好みにもよるが、私は”若干薄めの飲むヨーグルト”くらいに仕上げる。
⑤ゆで卵を半分にカットしてトッピング
*刻んだキュウリやビーツは余ったら冷凍保存しておくと次にすぐ使える。
余ったゆで汁は製氷皿で凍らせてから保存しておくと便利。