ナチュラルコスメの祭典・Ekocudaに久しぶりに行ってきた。以前、ダイヤモンドオンラインにも記事を書いたフェアである。
ワルシャワでのオフライン開催は2019年11月以来だ。コロナの影響でワルシャワで2020年春に予定されていたイベントは6月に延期になり(そのころはまだ、こんなに長引くとはみんな思っていなかった)、6月が近くなると、ああこれは無理だねとオンラインでの開催に移行した。インスタライブを利用したイベントであったが、正直、楽しめなかった。
オフラインイベントではワルシャワでは実店舗がない様々なブランドの商品をちょこちょこ買うのが楽しみだった。しかしオンラインイベントでは、個々のブランドのオンラインショップに注文することになるので送料がそれぞれ発生する。商品の香りやテクスチャーを試してみるということももちろんできない。割引コードを発行していたようだが、コロナ以前から各ブランドのオンラインショップは存在しており、時おりセールを行っていた。わざわざこの日に買い物をする必要性もないのである。
なのでオフラインイベントの再開を心待ちにしていた。
が、しかし、結論からいうとちょっとがっかりした。
まず、AnwenやSylvecoというお気に入りブランドが出店していない。とくに SylvecoはEkocudaでは毎回大幅値引き&リップクリームのプレゼントという太っ腹ぶりだったので、必要なものはここでまとめ買いをしていたのに残念!
とはいえ約2年ぶりのリアルなイベントだ。かなり混雑するに違いない。入場規制もあるはずだし、今までの例からいうと1時間くらい待つ覚悟で出かけたのだが…まさかの肩透かし。
全く混んでない。行列もできていない。
入口のところで係の人が何やらアプリを見せろという。
「入場に事前登録不要だよね?」と思っていたらワクチン接種証明を見せろということらしい。
アプリではないが、先月、電車で地方に行った際、念のためワクチンパスポートをスクショしておいたので、それを見せたらあっさり通過。
こんなザルなチェックでいいの?
これだと他人の接種証明でもパスできるよね?
日ごろからワクチン接種した人もしてない人もごちゃまぜでイベントやパーティーに参加できるのはいいのかよ?とは思っていたので、接種の有無をチェックするのは賛成である。が、接種証明の提示が必要なんて書いてあったっけ?と、帰宅後にイベントページを調べてみたら古い投稿に一度だけ記載がある。おそらくこれは強制ではなく、たぶん接種証明を提示しなくても文句を言えば入場できたのではないかと思われる。
さて、中に入ってみるとやはり熱気に欠ける。
今回はコロナ対策ということで今までより広い会場に移行した。
人であふれかえるような状況はマズいので、”人少なめ”な雰囲気はあえて作り出されたものなのかもしれないが、イマイチ買う気が盛り上がらない。やはりフェアというのは高揚感のようなものも重要だと思う。
コロナ禍のこの1年余、モノの買い方は変わった。
ドラッグストアはロックダウン時もオープンしていたが、ネットで買う頻度は増した。
ナチュラルコスメもメーカーのサイトだけでなく、様々なオンラインショップが取り扱うようになり、 SylvecoやAnwenも買える店が増えた。そしてプロモーションになっている時だとかなり安くなっていたりする。
オフラインのフェアが開催できなくなっている間、オンラインで商品を変える仕組みは進化していたのである。
ブランド名の認知もあり、販売チャネルも確保できているブランドにとってはEkocudaに出店するメリットは薄れてしまったのだろう。
出店ブランドがイマイチ物足りなかったのに加え、値段もあまりおトク感がなかった。SattvaのヘナやUzdroviscoの化粧水を安くなっていたら買おうかと思っていたのだが、ドラッグストアのhebeやNaturaでプロモーションになっている時の方が安かった。
これだと「今日買わなくてもいいよね」となる。
総括すると、目新しさとおトク感が薄れてしまったという感じ。
衝動買いはほぼしない私であるが、Ekocudaではいつも若干予算オーバーしていたのに、今回のショッピング額は予算を下回る。
結局、今回購入したのはLa-Leの化粧水とその姉妹ブランドFrojoのボディバター、Opcja Naturaのファイスクリームの3点。 La-Leはこの手のフェアにはよく出店しているが、オンラインで取り扱っている店は少ない。 Opcja Naturaは今回初めて知ったショップだ。
どちらも特に値引きになってはいなかったが、通常はやや買いにくいので購入してみた。
レビューはまた別に行うつもりだが、いずれも商品としては気に入った。
が、後日、ナチュラルコスメ系オンラインショップで La-Le の製品が30%オフになっているのを発見。このショップ La-Le を検索していて見つけたのだが、取り扱いブランドかなり充実。オンラインでプチEkocuda状態。2018年くらいまでは、オンライン・オフラインともにナチュラルコスメを買える場は少なかったのでEkocudaは貴重な場だったのだが、今やその状況は変わった。
”ちょっと肩透かし”というのは私が感じただけでなく、データにも表れていたのだろう。後日、Ekocudaの運営サイドは今年はもうオフラインのフェアは開催しないと発表した。
次は来春に予定されているようだが、イベントのコンセプトとか作りこみ方を修正しないと先細りになるんじゃないだろうか。
2016年秋に第1回のイベントを開催し、急成長したビジネスであったがこんなに早く潮目が変わるとは。
”コロナが終わったとしても以前と同じ世界が戻ってくるわけではない”とはよく言われるが、それを象徴しているようにも思えた。