ポーランド料理レシピ:Szarlotka(シャルロトカ)

空飛ぶレシピ

Szarlotka(シャルロトカ)とはアップルタルト。
よく「ポーランド風アップルパイ」などと記載されているが、 Szarlotkaのベースになるのはパイ生地ではなくタルト生地だ。
ポーランド料理は家庭料理がキホンゆえ、レシピも家庭ごとに微妙に異なるが、パイ生地を使った Szarlotka は見たことがない。
やはり「アップルタルト」とすべきだろう。

ちょっと前置きが長くなるので、さっさとレシピに行きたい場合はこちらから。

日本で納得できる味のポーランド料理を作るのは意外と難しい。
材料が入手しにくかったり、素材の味わいが違ったりするからだ。
が、シャルロトカは日本でも作りやすい。
というか、私のレシピはまだ日本にいた時に作ったせいもあるが、日本の紅玉を使うのが一番うまいと思う。

クラシックなシャルロトカはリンゴのフィリングがピューレ状になっているものが多いのだが、私はシャキシャキ感のある方が好みだ。
煮崩れしにくく、香りが強く、酸味のきいた紅玉で作るシャルロトカはとても美味い。日本に住むポーランド人の友人から「ベスト・シャルロトカ」とお墨付きをもらったくらいだ。

ポーランドはヨーロッパ屈指のリンゴの生産地。様々な種類のリンゴが売られている。
常設市場のHala Mirowskaに行けばスーパーでは扱っていない種類のリンゴもお目にかかれる。
紅玉に代わるリンゴを探す。

ポーランド人の友人にシャルロトカを作るのにおススメのリンゴの品種を聞いたところ、Szara renetaや Antoniwkaを挙げてくれた。どちらもお菓子用としてポピュラーな品種だ。試してみたが煮崩れしやすい。

面白いので他にもいくつか試してみた。

Kronselka
これもちょっと煮崩れしやすい。生で食べた方がおいしいかも。リンゴの中で最も多くのビタミンCを含んでいるらしい。

Kosztela
火を通しても煮崩れしにくかった。シャキシャキ感を出すにはよいのだが、味が甘め。もう少し酸味のあるものがよいのだが。

Boiken
煮崩れしにくく、酸味を感じる味わいでここに挙げた中では一番気に入った。ただ香りが弱い。他のリンゴとミックスするとよいかも。

Ciasto(タルト生地)
<材料>
小麦粉  200g
砂糖   60g
バター  100g
卵黄     1個
ベーキングパウダー 小さじ2分の1弱

①小麦粉とベーキングパウダーをあわせてふるっておく
② ①に砂糖を加えて混ぜる
③ ②にカットしたバター、卵黄を入れ、指先でつまんで小麦粉となじませるように混ぜ合わせる(こねないように)
できあがった生地の6割くらいを冷蔵庫で30分くらいねかせる。残りの4割は冷凍庫に入れておく。

Nadzienie z jabłek(apple filling)
<材料>
リンゴ  3~5個(600gくらいが目安)
砂糖   70g
シナモン 小さじ1
レモン汁 少々
レーズン  大さじ1弱

①リンゴは皮をむき小さめの乱切りにする
②カットしたリンゴに砂糖、シナモンの半量をふりかけて30分くらい置く
③レモン汁を加えて火にかけ、リンゴがしんなりするまで煮る
④残りのシナモンを加えてかきまぜ、火を止める

Beza(メレンゲ)
<材料>
卵白 小2個
砂糖 60g
コーンスターチ小さじ1強

卵白を6分くらい泡立てたら砂糖とコーンスターチを加え、固く泡立てる


<作り方>
①冷蔵庫に入れていたタルト生地を型に敷き詰め、フォークで数か所、穴をあけておく
(型はあらかじめクッキングペーパーを敷いておくか、バターを塗った後に小麦粉をはたいておく)

②冷凍庫に入れておいた生地はクラム(kruszonka)に。スライサーを使うと簡単&きれい。手でほぐしてそぼろ状にしてもよい

③ ①にパン粉少々をふり(なくてもOK)、煮たリンゴを敷き詰める
④ ③の上にメレンゲを乗せる

⑤ ④の上にkruszonkaをメレンゲを覆うようにトッピング。

⑥180度のオーブンで30分くらい焼く

冷めたら粉砂糖をふる

ポーランドでは角型で焼くことが多いが、今回は日本でも手に入りやすいパウンド型で焼いてみた。
材料は190㎜×110㎜×50㎜のパウンド型2個分くらい。
生地が余った場合は冷凍保存しておけば次回も使える。
煮リンゴが余った場合はそのまま食べてもおいしいし、ナレシニキの具にしてもよい。

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