ポーランド料理レシピ:Bigos(ビゴス)

空飛ぶレシピ

日本では作りにくいことも多いポーランド料理だが、Bigos(ビゴス)は日本で手に入る材料でも美味しくできる。やや時間はかかるが、逆にいえば時間をかければ適当に作ってもおいしく仕上がる。

Bigosとは、一言でいえばザワークラウトの煮込みだ。
ザワークラウトにソーセージやベーコンなどの肉類、キノコ、玉ねぎ、スパイスなどを加えて煮込むのが基本だが、Wigilia(クリスマスイブ)には肉類を入れないBigosも供される。
(Wigiliaの晩餐は肉を食べない習慣なので)

時間がかかるのは火を入れたら1日~半日くらい安ませ、また火を入れる、ということを繰り返すからだ (数日間ずっと煮込んでいるわけではない)。3日目くらいになると味のしっかりしみ込んだ、イイ感じのBigosになる。
作り始めた当日のまだ若い味のBigosもそれはそれでおいしいので、作りながらちょいちょいつまみ食いをしてしまう。最初は「ちょっと量が多すぎたかな」と思っていても、完成品になった頃にはかなり量が減っている(汗)。

ポーランド料理は基本的に家庭料理だ。そのせいか、気合を入れて材料を買いそろえるより、残り物でテキトーに作ったほうが意外とおいしくできたりする😂。
なかでもBigosは、いい加減に作ってもおいしくできる確率が高い料理だと思う。
材料や作り方を見ても、「もともとは残り物をぶち込んだらこんな感じになったんだろうなー」と思わせる。
ぜひとも気合を入れずに緩い気持ちで作ってみてほしい🤣。
下記にレシピを示しておくが、肉やキノコなどの割合が多少増減しても特に問題はない。

Bigos(ビゴス)のレシピ

材料
ザワークラウト 500g
キャベツ 500g
肉類(ベーコン、ソーセージ、塩漬け豚肉など)600g
玉ねぎ 中1個
乾燥ポルチーニ 20g
干しプラム(できれば燻製のもの)4~6粒くらい(なくてもOK)。
月桂樹の葉 2,3枚
オールスパイス(粒)3~5粒くらい
粒コショウ 適量
塩 適量

準備
ザワークラウトは水分を切って刻んでおく(汁は捨てないように)。
*酸味が強い場合はざっと水洗いしておく。
乾燥ポルチーニはぬるま湯につけて戻しておく(つけ汁は捨てないように)。

作り方
1.肉類をフライパンで軽く焦げ目がつくくらいに炒め、別の器に移しておく。

2.肉類を取り出したフライパンで玉ねぎを色づくまで炒める。

3.鍋に刻んだキャベツとザワークラウト、炒めた玉ねぎ、肉類、スパイス類、ぬるま湯で戻したキノコ、キノコの戻し汁、干しプラムを入れて火にかける。焦げないように時々かき混ぜる。
水分が少なく鍋底が焦げ付きそうなら水かワインを少々加える。
弱火で1時間程度煮込んだら火を止め、そのまま一晩休ませる。
*夏場など室温の高い時は冷蔵庫に入れておく。

翌日、再び40~60分くらい煮る。火を止めて一晩休ませる。この行程をあと1,2回繰り返す。

3日目くらいに出来あがり。
どうしても我慢できなければ最初に煮込む時間を長くして1日で仕上げるということもできなくはないが、火にかけて冷ますを繰り返すと味が染みておいしくなる。

*酸味が足りない場合は取っておいたザワークラウトの汁を足す。最初から酸っぱくし過ぎない方がおススメ。

ビゴスをおいしく作る隠し味と言えるのがŚliwka wędzona(燻製干しプラム)。
とくにVeganバーションを作る際は風味づけに欠かせない。
*プラムの風味を効かせたい場合は初日に煮込む時に半量を入れ、仕上げの日に煮込む前に残りの量を細かく刻んで入れる。

燻製の干しプラムはこのままおやつ代わりに食べてもよい。日本で売っている乾燥プラムより自然な甘みで酸味がきいている。食べ過ぎるとお口の中に燻製風味がガッツリ残る。ちょっとクセのある風味なのだが意外とハマる。
日本ではおそらく入手困難だ。
ポーランド人の友人がいたら買ってきてもらうとよいだろう。
ただし燻製のものはどこでも売っているわけではなく、私は常設市場のHala Mirowskaで買っている。

こちらはまだ日本に住んでいた時に作ったビゴス。自家製ライ麦パンを添えて。↓

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