部屋の中の電気メーター

Life

ワルシャワで部屋を借り、一人暮らしを始めた時、驚いたことがある。
それは電気や水道のメーターが部屋の中にあったことだ。

「どうやって検針するんだろう?」

と思っていたら、アパートの入り口に
「●月●日 18時~20時の間に電気の検針が来ます。
在宅できない場合は下記に連絡してください」
というような紙が張り出された(もちろんポーランド語)。

つまり各部屋まで検針の人が訪ねてくるということ。
いや~、それは面倒だろう。しかも日時の選択肢が狭い。
SMSでメーターの写真を送るのもアリらしい。
ちょうど都合の悪い日時だったので、写真を送ろうとしたのだが、SMSから送信できず。仕方がないので、「メーターの写真を送りたいのでメールアドレスを教えてください」とメッセージしてみた。
そして送られてきたメールアドレスは、どう見ても個人のGmail。
え?仕事なのに個人のメアドっていいの?
もしかして張り紙に記載された番号が間違っていて、全然関係ない人のところにメッセージした??
しかしそれならなぜ「電気メーターの写真を送りたい」というメッセージに返信する?
変な人じゃないだろうなーと思いつつ、とりあえずメーターの写真を送信した。
念のため、こちらの氏名、部屋番号などは記載せず。必要だったら聞いてくるだろうし。
するとひとこと
「Dziękuję 」(ありがとう)という返信が。
しかも送信者はMarcin Op×××となっている。完全に個人のメールアドレス。電気会社じゃないのか?
ひとこと 「Dziękuję 」 ってビジネスメールとしては軽すぎないか?
怪しさ全開であるが、送信してしまったものは仕方ないし、こちらの名前も性別さえも知られてはいない。
とりあえず、そのままにしていたが特に問題はなかった。

後日、ポーランド人の友人に聞いたところ
「それが普通なわけではないけど、すごく珍しいわけでもない。検針の実作業を個人に委託しているなら個人のメールアドレスを使うのもあるんじゃない?」
とのことだった。
私の感覚としては、電気会社として行うことなら、実際に作業するのは個人でも会社の連絡先を使うのが当たり前だと思っていたので、ちょっと違和感があったのだが、所変われば、ということなのか。些細なことではあるが、習慣というか、感覚の違いって面白いなと思った。

ところで、新しいビルでは電気メーターは室外に設置されることが多いらしい。
そりゃそうだろう。各部屋を訪ねるのは合理的ではない。
また、私の住居でもビルのリノベーションの際に、室内電気メーターは外に移された。
よって2か月に1回、電気の検針の人が訪ねてくることは無くなった。

いまだに来るものと言えば、水道のメーターチェックと、通気口のチェックくらい。
ガス管交換の際は、工事終了後に安全確認の人が回ってきたこともある。
古いビルのせいかもしれないが、 ちょこちょことメンテナンスが入り、わりといろんなものが来る。
なかなか新鮮。
そして当然、すべてポーランド語。
ちょっとchallenging。でもまあ何とかなるもんだ。

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